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2023.02.13

水谷俊郎東員町長と三重大学生との「おみごと!があふれる東員町創生と次世代人材育成」の懇談会が行われました

2023年2月3日(金)の午後2時から4時まで、朴 恵淑特命副学長(環境・SDGs担当)が代表を務める北勢サテライト「SDGs研究会」の企画として、東員町役場にて水谷俊郎町長と三重大学生との懇談会が行われました。

朴特命副学長とESD-SDGsクラブの学生4名が水谷町長を訪れ、東員町が掲げるキーワードの「稼げるまち・16年一貫教育・文化エネルギー・脱炭素社会」を中心に、「おみごと!があふれる東員町創生と次世代人材育成」をテーマとする懇談会を行いました。懇談会は、終始和気あいあいとした雰囲気で進められました。

    

  水谷俊郎東員町長                     朴 恵淑三重大学特命副学長

前半は、特に、東員町の人口が増加傾向にあることや健康寿命が高いことに着目し、その背景や他の自治体との違いを紐解かれました。水谷町長から、「第2の人生」のハイレベルな活動をはじめ、東員町民や団体の紹介を織り交ぜながら、東員町についてお話しいただきました。それを受け、町民が自発的にアクションを起こせるきっかけづくりやその過程・成果の見える化、アウトプットすることの難しさと重要性が議論されました。さらに、巣ごもりフレイル予防のための実証実験やスクールボランティア制度の導入といった、新しいチャレンジについての紹介がありました。その効果は、高齢者の生きがいや世代を超えた交流の機会の創出、教育の質の向上や多様化など広く波及しており、点在する取組の成果が町全体でつながることで町の総合力を高めていると話されました。

    

   南部陽香さん(教育学研究科専門職学位課程)           小西 凌さん(地域イノベーション学研究科博士後期課程)

後半は、脱炭素社会をテーマに、東員町の農業に着目し、稼げる仕組みを作るための工夫について話されました。行政面積の1/3が農地(農振農用地)である東員町が、その特性を生かし利益を生み出す取組の中で、特に大豆の栽培について詳しく紹介されました。現在は東員町にしかない「ななほまれ」という品種で、栽培から加工・製品づくりまでを町民が一緒になって関わることで、オンリーワンとして付加価値を高め、農業者を守りつつ東員町ブランドを作り出すプロセスを解説していただきました。また、ネットゼロ廃棄物処理施設を導入することやその後の展開を考えるなど、これまでの行政が担う役割にとらわれない柔軟な考えで「東員モデル」を作り上げる水谷町長のお話から、地域に合ったロードマップを戦略的に描き実行することの重要さを学びました。

    

             安部大樹さん                           田 甜甜さん
(人文学部特任助教・地域イノベーション学研究科博士後期課程)        (地域イノベーション学研究科博士後期課程)

その他、文化エネルギーを誇る東員町のこども歌舞伎・東員ミュージカル・日本の第九演奏会など文化を身近に感じられる環境づくりや、日本全国に向け発行されている「とういんグッドニュース新聞」という東員町のアピールや応援団を増やすツールづくりなど、世界をも視野に入れたグローバル・ローカル(グローカル)な取組について、活発な意見交換ができました。

最後に、水谷町長から「まちづくりは行政だけではやっていけない。特に今、地方は自分たちで、まちを守らないといけない時代であることから、産学官それぞれが連携して相乗効果を狙うことが大切なので、今日の懇談会をきっかけとして、三重大学の教職員と学生との継続した懇談会の開催に大きく期待したい。」という感想が述べられました。朴特命副学長は、「三重大学は地域共創大学として、今日の懇談会をきっかけに、若いアイデアやパワーでまちをリードできる人材を育成していきたい。皆さんには、それぞれの持つ人間的な魅力を活かし、より多くの仲間を増やして身近なことからチャレンジして頂きたい。」と学生にエールを送りました。

北勢サテライト「SDGs研究会」は、令和5年度においても行政のトップと三重大学の教職員と学生との懇談会を継続的に開催し、実践力を蓄えたグローカル人材育成を目指した戦略的な企画・活動を積極的に行います。