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2022.01.20

「令和3年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第5回を開催しました

令和4年1月15日(土)、四日市市にある「ユマニテクプラザ」の研修室において、令和3年度の5回目となる「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。オミクロン株によるコロナ感染者が増えつつある状況でしたが、感染対策を再度強化し対面形式で開催しました。今年度は、収容定員108名の会場を使用しながらも、受講定員を40名に抑え開催しており、今回は31名の方にご参加いただきました。

今年度の「21世紀ゼミナール」は、「医療最前線、そして大学の医療の研究は!?」を統一テーマに計6回の講座を予定しています。

5回目の今回は、「脳を若々しく保つ秘訣を識ろう!」と題して、三重大学大学院医学系研究科の冨本秀和教授が講師を務めました。

講演は、「1.老化のスピードには個人差がある」、「2.脳の老化は目に見える?」、「3.脳を若々しく保つ方法」の順に進められました。年齢がいっても若々しい人と、老けて見える人がいるように、脳ドックのMRI検査でも若々しい脳と老けた脳があり、この「人が人たる所以である脳」の脳年齢が進行すると、寝たきり状態に直截的につながるとのことです。また、最近の研究から、テロメアと呼ぶ染色体の一部から推測される年齢や、標準的な脳の大きさからのずれ(脳年齢)が認知機能を決定することがわかってきたとのことです。つまり、テロメアを保護して脳萎縮を防ぐことが健康寿命を延ばす秘訣と考えられているとのお話でした。講演の最後に、「ボケないためには、教養(今日、用がある)と教育(今日、行くところがある)」の二つが大事との発言があり、終了しました。

今回の講演のテーマは、「脳を若々しく保つ秘訣を識ろう!」でした。「知ろう」ではなく、「識ろう」です。自分の行動に落とし込まない知識をいくら積み重ねても何の役にも立たないということです。これまでの5回にわたる医療系の講座において、人生100年時代を健康に生きるための沢山の術を知ることができました。今後は、これを日常生活で実践しなければ、健康寿命を伸ばせません。様々な観点から、自身の健康状態をチェックし、予防と早期発見・早期治療に努めなければなりません。医療の発達により、私たちの平均寿命は延びてきましたが、健康寿命を延ばすことは簡単ではありません。各自の日々の取組こそが重要であることを識る機会となりました。

講演終了後には、皆さんから多くの質問があり、今回のテーマも皆さんの関心が高かったことを実感しました。

最終回となる次回は、2月19日(土)に、これまでの講座とは少し視点を変え、「これからの医療、経済という観点からの展望」(講師:三十三総研 別府孝文調査部長)を開催します。

以上