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2021.12.24

「令和3年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第4回を開催しました

令和3年12月18日(土)、四日市市にある「ユマニテクプラザ」の研修室において、令和3年度の4回目となる「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。

今年度の「21世紀ゼミナール」は、「医療最前線、そして大学の医療の研究は!?」を統一テーマに計6回の講座を予定しています。

4回目の今回は、「元気で長生きするために今できることは?」と題して、三重大学大学院医学系研究科の湏藤 啓広教授が講師を務めました。

日本人は長生きするようになりましたが、介護が必要な高齢者が増えていることも事実です。介護が必要になる病気はいろいろありますが、今回は整形外科の病気の中から特に骨折の原因となる骨粗鬆症の予防と治療に焦点を当てたお話でした。

講演の冒頭において、講師から、要介護期間が女性で約13年、男性で約9年あり、その原因で最も多いのが関節疾患及び骨折・転倒、つまり、骨や関節、筋肉など運動器の障害である、また、この運動器の障害により、立ったり歩いたりといった移動機能が低下した状態をロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」)と呼ばれ、このロコモが進行すると、介護が必要になるリスクが高くなる、との説明がありました。続いて、ビデオにより、ロコモになる危険性を簡便に自己チェックできるツール「七つのロコチェック」、ロコモかどうかの判定を行う「ロコモ度テスト」の説明を聞き、ロコモに該当項目が見つかったときの改善やロコモを予防するための「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」について、画面を見ながらトレーニング体験をしました。

また、講演の後半では、ロコモになる3大運動器疾患(変形性関節症、変形性脊椎症、骨粗鬆症)のうち、中でも転倒によって骨折を起こし、寝たきりになる可能性が最も高い骨粗鬆症について詳しい説明がありました。「骨粗鬆症とは、どのような病気か」、そして、「原因」、「症状」、「検査や診断」、「治療」、「予防」について、写真で確認しながら、理解を深めることができました。

最後に、元気で長生きするために必要なこと、それは、骨密度を知ること、背骨のレントゲンを撮ること、骨になる食事を摂ること、転ばない体を作ること、骨折したら薬を飲むこと、以上の五つが重要であるとの発言がありました。

今回の講演では、整形外科の病気を通じて、健康で長生きするために今できること、すべきことについて、様々な事例やデータも使った分かり易い説明で、沢山のことを理解することができました。知っているつもりでも、実は正しく理解していなかったことも多く、また、今回の講演においても、病気やけがに結びつくような芽をできるだけ早い段階で発見し、適切なリハビリテーションや治療を行うことが健康寿命の延伸に繋がることを改めて認識しました。

講演終了後には、皆さんから多くの質問があり、関心の高さが伺えました。

次回は、1月15日(土)に、「脳を若々しく保つ秘訣を識ろう!」(講師:三重大学大学院医学系研究科冨本 秀和教授)を開催します。

以上