2021.11.16
「令和3年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第2回を開催しました
令和3年11月6日(土)、四日市市にある「ユマニテクプラザ」の研修室において、令和3年度の2回目となる「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。
今年度の「21世紀ゼミナール」は、「医療最前線、そして大学の医療の研究は!?」を統一テーマに計6回の講座を予定しています。
2回目の今回は、「日本で失明の原因となる4大疾患について」と題して、三重大学医学部附属病院の近藤峰生教授が講師を務めました。
今回の講演では、まず、日本における視覚障害の原因について説明がありました。世界の失明原因の1位は白内障であるが、日本では少ない自己負担額で最先端技術による手術を受けることができるために失明原因にはならないこと、日本における失明原因は、1位緑内障、2位網膜色素変性、3位糖尿病網膜症、4位加齢黄斑変性である、という内容でした。
そして、これらの眼疾患がおこるメカニズムと最新の治療法について、近藤教授自身による手術の映像を交えながら、分かり易い紹介が行われました。途中、緑内障、加齢黄斑変性に関するセルフチェック方法の紹介では、受講者の方々は近藤教授の説明に聞き入りながら、スクリーンに映された内容を真剣に確認していました。
最後に、改めて近藤教授から、「眼」は外界情報の約80%を得ているといわれる大切な臓器であり、おかしいと思ったら放置せず受診し、早期発見・早期治療を心がけること、そして、眼疾患を予防するためには、①運動、②肥満防止、③緑黄色野菜、④DHA、この4つが重要であるとまとめの発言があり、講義は終了しました。その後も、皆さんから多くの質問があり、関心の高さが伺えました。
人生100年時代を健康に生きたい私たち。でも、体の健康には注意していても、眼については様子見になりがち。糖尿病や高血圧が原因となって眼疾患を誘発することが多いとの説明もありましたが、逆に言えば、眼の健康に注意すれば、気づかなかった体の病気を見つけることができることにもなります。健康年齢を維持するためには、眼もいかに大切な臓器であるかを再認識した講座でした。
次回は、12月11日(土)に、コロナ渦の影響で延期となった「最新の画像診断―被ばく低減から人工知能(AI)活用まで」(講師:三重大学医学部附属病院副病院長 佐久間 肇教授)を、翌週の12月18日(土)には、第4回として「元気で長生きするために今できることは?」(講師:三重大学大学院医学系研究科長・医学部長 湏藤 啓広教授)を、2週連続で開催します。
以上